1. ホーム
  2. /
  3. ブログ
  4. /
  5. カメラ・写真撮影
  6. /
  7. ヒザ・ヒジなどで画面が切れる「関節切り写真」は見る者を不快・不安にさせる

ヒザ・ヒジなどで画面が切れる「関節切り写真」は見る者を不快・不安にさせる

関節切り写真

見る人を嫌な気分にさせてしまう写真の多くは、その嫌な気分になった人自身も「なぜそうなったか」を説明できません。ただ、さっとその場から立ち去るだけです。これがホームページならば、ほかのサイトに移ったり、インターネットを見るのをやめたりさせかねません。

なかでも、「関節切り写真」はあまり知られていないだけに、知らずにホームページなどにアップしてしまいがちです。

嫌な写真・下手な写真の多くは、見る人も「なぜ嫌か」を説明できない

まじめにやっているホームページならば、SEO対策も気に掛け、できるだけ多くの人に訪問してもらい、1ページでも多く読んでもらいたいはずです。

訪問者を不快・不安にさせる写真はSEO対策などの努力の足を引っ張ります。

変な写真・下手な写真はパソコンで見たときに粗(あら)が出る

SNSにアップする写真の多くは、あまり気を使う必要がありません。大半の人はスマホの小さい画面で見るだけでしょう。しかも、バズったところで数日だけの話で、あとは忘れ去られてしまいます。

ホームページとして本気で作ったものはこうはいきません。ホームページであっても今はスマホで見る人のほうが多数派です。しかし、ある程度の金額が絡むなど大事話になればなるほど、パソコンで確認するのではないでしょうか。相手が企業ならばなおさらそうです。

また、たいていは2、3年後でも訪問者がいるのを期待します。

これらの理由から、大きい画面で見たり何度も見たりしても鑑賞に堪える写真を使わなければいけません。

嫌な写真・下手な写真は直帰率を上げ、読了率を下げる

写真の失敗には、ピンぼけ・手ブレ、露出アンダー・オーバー、構図が悪いなどがあります。これらの言葉の意味自体は、ほとんど説明は要らないでしょう。ただし、写真撮影初心者が思っているよりかなり厳密です。

たとえば、初心者がピンボケと思っている数分の一程度のボケ方でも、見る人は嫌な気分になります。下手をすると、そこが「離脱ポイント」になって、ページを読むのをやめ、よそのサイトに移ってしまうかもしれません。

露出アンダー・オーバーなどほかの失敗でも同じです。つまり、「嫌な写真・下手な写真はページやサイト全体の直帰(訪問が最初の1ページだけ)率を上げ、読了(ページの終わりまで読む)率を下げる」とご理解ください。

関節切り写真が見る人を不快・不安にさせるわけ

そういった、「直帰率を上げ、読了率を下げる」のひとつが「関節切り写真」です。

初心者には理由が自覚できない不快・不安な写真もある

人物写真で首の部分の背後を線が横切る「首切り写真」や、頭の上にまっすぐに線が下りてくる「串刺し写真」も見る人を不快・不安にさせます。

このふたつはピンぼけ・手ブレなどのほど人々に知れ渡っていません。名前も今回初めて聞いた人も多いでしょう。典型的な首切り写真・串刺し写真を見て嫌な気分になっても、「なぜそうなったか」が説明できる人はほとんどいないのではないでしょうか。

「関節切り写真」も「説明はできないけれど、不快・不安になる」

同様に、あまり知られておらず、不快・不安になった人も理由がわからないままになりがちな失敗写真に「関節切り写真」があります。ヒジ、ヒザ、手首、足首など体の関節部分で画面から切れる写真です。指先も忘れてはいけません。指にはたくさんの関節があるのです。

なぜ、不快・不安かについては、「タブーだから」「なんだか怖い」「切断されたように見える」など、写真の解説をする人たちの間でもあまりわかっていないようです。

私が新聞社の写真部勤務時代に教えを受け、自分でも賛成している説明は「そこから先(画面の外)の様子がイメージできないから、不快・不安になる」です。

ヒザを例にすると、ヒザの部分で切ってしまうと、そこから先のすねの部分がヒザを伸ばして真っすぐなのか、曲げているのかがイメージできません。これを、太ももかすねの途中で切ると、太ももやすねの残り部分まである程度は想像できます。

続きの形が想像できる部分では切ってOK

「逆もまた真なり」で、「画面の外への続き方がイメージできる部分ならば、そこで切ってもいい」です。

これに当てはまるのが、頭のてっぺんです。頭の形は丸いものと決まっていますので、てっぺんだけか、あるいは額の中ほどで切っても画面の外までイメージできます。

もちろん、ほかのバランスとの兼ね合いもあり、かなりのアップ目にしたとき限定ですが、カットしたほうがよくなる場合が少なくありません。アップ目ならば特に表情を見せたいはずです。カットすることで視線が頭の方には行かず、目鼻に集中し、力強い写真になります。

「そこで切ってもいい」は人物写真以外でも当てはまります。たとえば、テーブルの上の料理を撮ったときも、丸いお皿ならば、端を切っても画面の外の形もイメージできるはずです。

被写体が途中で切れるのを極端に恐れる初心者は少なくありません。人物写真であれば、頭のてっぺんからつま先まで入れてしまいがちです。もし、「どこで切っていい」を知っていさえいれば、人物を撮ってもでもほかのものを撮っても、間延びさせずに済む可能性は高くなるでしょう。

関節切り写真を防ぐ方法

「ヒジやヒザのところで画面が切れないように」と撮るときから気にしておいたほうがいいのは当然です。

ただ、これでは対応しきれないのが現実です。というのは、相手は動きます。ヒジなどの位置ばかり気にしていると、今度は表情への注意がおろそかになりがちです。

実際には、撮影後のレタッチで工夫することになるでしょう。トリミングです。つまり、「関節写真を避ける」はどちらかといえば、撮影のスキルよりもレタッチのスキルです。

また、トリミングには、「顔の向いている方をやや広めに、後頭部の方を狭めに撮ると、一般的には安定した画面になる」などのルールもあります。関節切り写真について関心を持ったのならば、トリミング一般までカバーしないと、おそらくは中途半端になります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


まだコメントがありません。