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ネットメディアよりも新聞! 初めて取材を受けるときはここに注意

新聞ラック

インターネットの時代になってメディアが乱立しています。その分、気張らずに取り上げてもらったり、取材を受けたりもできるようになった気がします。

一方、衰退したとはいえ、新聞はネットのメディアに比べると取材内容は濃く、取り上げてもらうと、威光のようなものも感じられるのではないでしょうか。「過去のものになった」と言い切るにはまだ早い気がします。

ただ、「いくら取材を受けた当事者でも、事前の原稿チェックはできない」など独特のルールがあります。初めて新聞の取材を受ける際の注意点を解説します。

新聞記事は取材相手のためではなく、読者のために書かれている

SNSでは、新聞取材を受けた人の「原稿を掲載前にチェックさせてもらえなかった」といった不満をたまにします。「新聞社・新聞記者はごう慢だ」というのです。しかしこれは違います。理解するには、「新聞記事はだれのために書かれているか」を押さえておく必要があります。

ネットメディアは依頼主のために記事を書く

インターネットの記事の多くは、メディアの所有者などが依頼主になって、ライターに記事を発注します。そのため、一般的にライターが気にしているのは発注主の満足度です。取材記事であれば取材相手の感想も気になるところです。

読者からの評判がよければ、さらにいいでしょう。ただし、それも「読者の反応がいいのを見て、発注主や取材相手も喜ぶ」が背景にあります。「読者からの好評は予想されるが、発注主や取材相手は怒らせそう」ならば、おそらくはボツになるでしょう。

新聞は購読者のために記事を書く

一方、新聞記事の場合は、依頼主はいません。購読者以外に広告主もお金を出していますが、依頼主という立場ではありません。あくまで「建前上」になってしまいますが、広告主の意向も記事の内容に影響を与えません。

取材を受けてくれた相手の満足も必須(ひっす)ではありません。それどころか、敵対する場合も珍しくありません。

これも建前上ですが、あくまで100パーセント購読者のために書きます。

記事の内容はすべて新聞社が責任を持っています。たとえ、取材相手当人であっても、その意向が記事に反映してはいけません。これが、原稿を掲載前にチェックできない理由です。

だからこそ、取材を受ける際には、記者に十分に自らの意向を伝え、希望する点については確約を取っておく必要があります。「任せた」では、想定外の内容になる可能性もあるのです。事前の綿密なコミュニケーションが何より重要になってきます。

新聞はこちらの思い通りにはできない

同じく、「100パーセント購読者のために書く」の理由から、以下の点は了解しておかなければいけません。

  • ・取材が行われたからといって、必ずしも記事になるわけではない
  • ・記事になるかどうかは、記者やその新聞社の「伝える価値があるか」の判断次第
  • ・こちらが期待したのとは違う狙いで記事化されることもある

やはり、綿密なコミュニケーションが欠かせません。

新聞に取材を促すには記者クラブなどを利用する

新聞社に自社の話題を取り上げてもらいたい場合、取材を促すいくつかの方法があります。

【新聞社か記者個人に直接連絡する】

  • 新聞社の各部や取材受付窓口に連絡するのが、まず思いつく方法ではないでしょうか。あるいは、もし、過去に同種の話題で記事を書いている実績のある記者を見つけ、その記者個人に連絡をとるのもいいでしょう。その記者の名前は署名入り記事などで確認します。
  • 仮にその記者が来なくても、同僚などに回してくれる可能性もあります。

【記者クラブに連絡する】

  • 記者クラブは、各都道府県や主要都市の県庁や市役所や商工会議所などに置かれています。新聞各社やテレビ局などが所属しており、ここで報道資料(プレスリリース)を配布すると、興味のある社が反応してくれます。あるいは、話が大きければ、記者クラブ内での記者会見になる場合もあります。
  • ただし、記者には横並びになるのを嫌う傾向があります。「同業他社と一斉に書くと記事の扱いは小さい。一社だけならば大きくなった」もありえる話です。もし、影響力が突出している新聞社があれば、そこだけに資料を提供したほうがいいかもしれません。

【イベントや講演会に記者を招待する】

  • 自社が開催するイベントや、関連する業界の講演会に新聞記者を招待することも有効でしょう。実際に現場を見てもらえば、より深い取材につながる可能性があります。

【第三者にプレスリリースや情報を流す】

  • 自社だけでなく、業界団体や有力な関係企業から、新聞社に報道資料を出したり情報を流したりするのも一案です。第三者から情報が来た方が、新聞社にとっては参考になりやすいからです。

以上のように、さまざまな方法で新聞社の取材を促せます。状況に合わせて、適切な方法を選ぶようにしましょう。

新聞記者の扱い方は広報担当者の腕の見せどころ

新聞記者に記事を書かせるのならば、「自分側の都合のよい記事にしてほしい」という発想だけではなく、「記者から見てニュース価値のある情報を提供する」という視点が欠かせません。

また、取材が行われたからといって必ずしも記事になるとは限りません。当初の狙いと異なるテーマで掲載されるなど、予期せぬ展開への警戒も必要です。

とはいえ、「新聞は購読者のための記事を書く」の原則も、これは建前の側面もあります。日ごろの付き合い方によっては、ある程度の融通が利くのも否定できません。こうした部分をどうするかは、広報担当者の腕の見せどころとなるでしょう。

事前の綿密なコミュニケーションを心がけ、自社の意向を十分に伝え、要望を確約してもらうよう努める必要があります。「任せっきりはトラブルの元だ。『むしろ記事にしてもらわないほうがよかった』となる可能性もある」と承知しておきましょう。

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