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ホームページに下手な写真・素人写真を使うと、訪問者はすぐ逃げる

ピント合わせの確認のために、左右でピントの位置を変えた招き猫

「下手な写真と上手な写真は何が違うか」はいろいろな説明があるだろうと思います。ここでは、「下手な写真は一瞬で目を外してしまうが、上手な写真はじっと長い間見ていられる」としておきます。

ホームページに使った場合、その「一瞬で目を外してしまう」は、そのまま「その記事やサイトは読むのをやめて、よそのサイトに移ってしまう」になりかねません。ほかにも「商品や、会社・お店の信頼性が損なわれる」などの問題が発生します。

下手な写真・素人写真は撮った本人も気がついていない?

まずは、「下手な写真・素人写真」の定義をしておきます。ここに挙げるのはあくまで撮影技術のうちの一部で、ごく基本的な点だけです。

ピンぼけ・手ブレは思っている以上に厳密

「ピンぼけ」「手ブレ」の言葉を知らない人はほとんどいないでしょう。しかし、実際にピンぼけ・手ブレの写真を撮っても、そうは気がついていない人も多いようです。

バストアップ(胸から上ぐらいの人物写真)でいえば、「顔に合っていればOK」ではありません。カメラに近い方の目に合わせるのが大原則です。なにか特別な表現上の理由でもない限り、遠い方の目やほかの場所に合っていたら、それでもう失敗写真です。冒頭の招き猫の写真でいえば、右はピンぼけの失敗写真です。

実際問題として、この程度のピンぼけならば、スマホ画面ではわからないのも、ある程度は仕方のないところかもしれません。しかし、パソコンの大画面で見ればわかります。

また、実際は手ブレた写真なのに、「ピンぼけした」と考える人も少なくありません。見た目は同じようなぼやけ方でも、原因が違います。「にじんでいる方向が、画面全体で同じ」が手ブレを見分ける材料のひとつです。

間延びしきっているなど、構図がダメ

カメラを長く持ってはいても素人のまま来ている人にありがちなのが、「念のためにといって、要りもしない周囲まで広々と入れてしまう。主題は豆粒ほどの大きさ」です。「そっちに向かってシャッターさえ切ればOK」程度に考えているのでしょう。絵画ほどでは厳密ではありませんが、写真にも構図は必要です。

日の丸構図
主題(この場合は顔)が上下左右の真ん中に来て、画像の上半分が空いてしまう「日の丸構図」。構図にむとんちゃくな人が撮ってしまう定番のパターンだ。

「日の丸構図」も、こういった人たちの定番の撮り方です。人物写真の場合に、上下・左右とも全体の真ん中に顔を持ってきてしまういます。顔を「赤い丸」に見立てて、「日の丸」です。背景に見せられるものでもなければ、画面の割合にすれば半分近く、頭のてっぺんから上は無駄な空間になってしまいます。

セミナーなどのイベント会場でも、日の丸構図はあります。「聴衆の背後から、壇上の人を撮る。その壇上の人を真ん中に持ってくるので、画面のほぼ半分は天井」も失敗パターンの定番です。

もうひとつ、構図の失敗パターンを挙げると、「水平が取れていない」があります。早い話が傾いているのです。基準になるものが同じ画面に写っていなければ気が付かないこともままあります。しかし、建物などは一目瞭然です。本来垂直・水平になっていないといけないものが傾いているのですから、長く眺めていると乗り物酔いでもしたような気分の悪さが襲ってきます。

露出オーバー・アンダー、発色が悪い

露出や発色の失敗も、ピンぼけ・手ブレと同じく、撮った人が気がついていない例が多く見られます。

特に室内で撮った場合にありがちです。「おしゃれなカフェで撮ったスイーツが黄ばんでいる」などはよくSNSで流れてきます。近年、カメラの露出合わせや色調補正の能力は高く、カメラ任せで撮っても失敗にならない可能性も高くなりました。しかし、完全ではありません。

商品、特にスイーツなどの食品だと致命傷になりかねません。おいしいはずのものが、おいしく見えないのです。

露出や発色をきっちりとやるには、「カメラのオートを外して、自分で撮影時に露出合わせや色調補正をする」や「PhotoshopやLightroomなどの写真ソフトに習熟して、撮影後に補正する」が必要になります。大半の人にはかなり高いハードルでしょう。

下手な写真・素人写真が訪問者に与える影響

「ホームページは企業やお店の顔」はもう使い古されたぐらいのフレーズです。「顔」がまずくても、お客さん(訪問者)が根気強く付き合ってくれるのならば、まだ救いようもあるかもしれません。しかし、実際にはネットの訪問者ほど、根気のない人はいません。すっと音もなく消えてしまいます。

下手な写真、そこが訪問者の“離脱ポイント”になる

ホームページに多少なりとも本気で取り組んでいるのならば、「キーワードの選択」「読みやすい文章」「訪問者がサイト内を回りやすくするためのサイト構造の工夫」などにも力を注いでいるでしょう。いわゆるSEO対策です。

露出の合っていない写真、水平線が傾いている写真、間延びしきった構図の写真などは、じっと見てはいられません。熱中して読んでいた記事でも、そこでシラフに戻る可能性もあります。「下手な写真は、そこが“離脱ポイント”になっているかもしれない 。せっかくやっているSEO対策の足を引っ張る可能性がある」と考えていいのではないでしょうか。

記事全体・ホームページ全体の信頼性まで落ちる

言い古された話ですが、もちろん、「写真が素人っぽいので、文章を書いたのも素人だろう。記事そのものが信用していいかどうかわからない」とも見られるでしょう。記事一本で済めばいい方で、そのままサイト全体の評価になるかもしれません。

もう一度思い出しましょう。「ホームページは企業やお店の顔」です。「『顔』と呼ばれるぐらい大事なホームページを素人に任せている」とみなされても仕方ないでしょう。 企業やお店、そのもの自体も評価を下げるのではないでしょうか。

また、実際にマネジメントがきちんとしている会社が、いい加減なホームページを作ったり、作ったり放置したりするとも思えません。

下手な写真・素人写真を平気で使うホームページがあるわけ

下手な写真・素人写真を使う理由ははっきりしています。「予算がない、充てられない。あるいは、あっても惜しんでいる」と「(おそらくは依頼主の社内も含めて)写真がわかる人がいない。そればかりか、ホームページの効果にもだれも関心がない」です。

ライターが撮ってくる写真は低予算のホームページにはありがたい

こういった下手な写真・素人写真をホームページの記事のために量産しているのが、いわゆるWebライターです。

ライターの募集内容を見れば、「簡単な写真もお撮りいただきます」もあれば、「写真はスマホでOK」といったものまであります。ライター側のプロフィルを見れば、今度は「カメラを持っているので、写真も撮れます」とか、ひたすら持っているカメラの機種を書き並べている人もいます。どっちも、「写真はありさえすればOK」「写真に上手い下手があるとは思っていない」と見て取れます。

また、カメラマンまで雇うお金はかけられないのでしょう。「写真も撮ってください」となっていても、その分、報酬が高くなっている案件もほとんどありません。とにかく低予算なのです。

きれいな写真だからといって、写真ストックサービスの利用も考えもの

イメージ写真向き、AdobeStockの無料画像
Adobe社が運営する写真ストックサービス「AdobeStock」は基本的に有料だが、一部は無料で使える。その無料の1枚。イメージ写真でいいのならば、簡単に使える手段だ。しかし、あなたの会社やお店の情報にはならない。

写真軽視の最たるものが、「写真ストックサービス」の利用でしょう。撮り置いてある写真を提供してくれます。一部を無料にしていたり、まったく無料のところまであります。

これらの写真を利用する側の目的のかなりは、「文字ばかり並んでいると、息が詰まる」です。文章に合わせて撮った写真ではないので、多くの場合、イメージ写真にしかなりません。

まったく違う業種・職種の違うシチュエーションなのに、同じ女性が同じポーズの写真が使われているのを見た経験はないでしょうか。写真ストックサービスは無数に写真を用意しているはずですが、人気のものは限られているので、こういったことが起きるのです。

ストックサービスの写真は、仮に上手に撮れていて、モデルさんも美男美女でも、しょせんは“借り物”にすぎません。ホームページを持っている会社やお店、そのホームページを担当した制作業者の思いが伝わるものにはならないでしょう。

写真はあなたの会社やお店を伝える重要な情報

写真は成功すると、一瞬にして訪問者に情報を伝え、しかも、強い印象として残ります。これを、心得のないライターがついで程度で撮ったものや、写真ストックサービスのものですませたりでは、せっかくの強力な情報伝達手段の放棄です。

そればかりか、水平が取れていない写真を典型として、見る人を不快にさせ、ホームページから追いやってしまいかねないものまであります。

ですから、写真に手間と費用を惜しんではいけません。文章やSEO対策などのほかの努力の足を引っ張ってしまう可能性があります。

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