脱・写真撮影初心者への第一歩〜シャッタースピードと絞り値を自分で決める
「せっかくミラーレスや一眼レフを買ったのに、シャッタースピードや絞り値はカメラ任せ」……そういった人は少なくありません。むしろ多数派でしょう。
しかし、これでは写真撮影初心者から抜け出すのは無理です。最初は不安いっぱいで、実際に失敗もするでしょう。それでも、シャッタースピードと絞り値は自分で決めましょう。
大半の初心者が持っているデジカメはイメージセンサーがやや小さめのAPS-C機です。この場合のベースになる設定には「シャッタースピード1/125秒、絞り値f8、感度ISO200〜3200の自動設定」をおすすめします。これで8割方のシチュエーションは大丈夫です。
目次
シャッタースピードなどを自分で決めるのが、脱・初心者になるわけ
電子部品が採用されるようになってから、どんどんカメラは複雑になっています。今のデジカメならば、オートに頼りたくなるのも無理はありません。しかし、自分で設定しないことには、デジカメの仕組みはイメージできず、写真表現の幅も狭いままです。
その設定の中でも重要なのが、シャッタースピード・絞り値・感度の3つです。
まず知ってほしい「シャッタースピード」と「絞り値」
「カメラには、『シャッタースピード』ってあるんでよすね」……あるライターの会で、写真の練習をしている人たちの間で出てきた言葉です。私が開いた写真撮影レクチャーでも、参加者から「シャッタースピードって何かわからない」と言われました。
私のようにフィルム時代からカメラになじんでいる者にしたら、「スマホに押されてカメラの存在感がなくなり、とうとうこんなところにまで来てしまったか」といったところです。
シャッタースピード・絞り値・感度の3つは、露出オーバー(明るすぎる写真)やアンダー(暗すぎる写真)にしないために不可欠な設定です。
「シャッタースピードで光の入る時間を調整する。絞りで光の入る量を変える」は、自動車でいえば「アクセルとブレーキがあって、それでスピードを上げたり、落としたりしている」と同じぐらいに、だれでも知っている常識だと思っていました。感度も、かつては写真フィルムのCMが当たり前に流れていたので、わざわざ知ろうとしなくても耳に入ってくる知識でした。
「『シャッタースピードとはなにか』『絞り値とはなにか』から話を始めなければならない時代になった」と再確認したのが、「カメラには、『シャッタースピード』ってあるんでよすね」だったのです。
大半の人が「自動運転」状態でデジカメを使っている
ミラーレスや一眼レフを持っていて、実際に写真を撮っている人でさえ、「シャッタースピードってあるんですよね」となるのは、常に「オート」で撮っているせいでしょう。
デジカメに搭載されてする「オート」も多種多様になって、「 iAオート」になっていたり、「シーン別」になっていたりします。どれでもほぼ同じ話です。
普及にはまだ少し時間があるのかもしれませんが、自動車ならば自動運転とかわりません。アクセルもブレーキも踏まず、ハンドルも触らない状態です。楽でいいのかもしれませんが、これでは道具としての自動車への理解は一歩も進まないでしょう。
目的地に行くのには事足りても、自動車を動かす楽しさもさほど感じられないのではないでしょうか。自動運転しか知らない人が「ドライブが趣味です」とでも言えば、「それってドライブなのか?」と私だったら反応しそうです。
デジカメへの理解を深めるには、この「自動運転」状態をやめ、シャッタースピードと絞り値は自分で決めるのが最初の一歩です。
カメラの基本的な構造と仕組みを理解する
シャッタースピード・絞り値・感度の設定の話をする前に、これらがデジカメ内のどの装置にかかわっているかを確認しておきましょう。
これもかつては、説明不要でした。おそらくは「カメラがだれにでもなじみのものだった」だけが理由ではないでしょう。特に1980年代ぐらいまでのフィルムカメラは金属・ガラス・ギア・バネぐらいでできていました。構造が単純だったので、少しいじってみれば主な機能は「ここがこう関係している」とわかりました。
一方、今のデジカメは電子部品の塊です。外から見ても、おそらくは分解してみても、わかるものではありません。
「シャッタースピード」はイメージセンサーに光が当たる時間の長さ
かつてならばフィルム、今ならば、イメージセンサーが光を受けて画像を記録します。その前を覆っていて、開け閉めすることで、イメージセンサーに光が当たる時間の長さを調整する装置がシャッターです。
シャッタースピードはイメージセンサーを覆う幕の開け閉めで調整する
「シャッタースピード」は、シャッターが開くことでイメージセンサーに当たる時間の長さを指します。
1980年代までのフィルムカメラは、シャッターの仕掛けをバネとギアで制御していたので、シャッタースピードは細かい設定ができませんでした。その名残で、より細かく制御できる今でも……
1、1/2、1/4、1/8 、1/15、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500、1/1000、1/2000、1/4000(単位:秒)
……とほぼ2倍刻みで表現されるのが一般的です。ちなみに、この刻みは「段」と表現されます。「シャッタースピードを1/125秒から1段遅くして1/60秒にする」といった具合です。
最も一般的なシャッターの仕掛けであるフォーカルプレーンシャッターでは、シャッター幕は2枚用意されています。最初の幕(先幕)がイメージセンサーの前を開け、次の幕(後幕)が前を閉じます。低速のシャッタースピードの場合は、この差の時間がシャッタースピードです。
高速になると、最初の幕が開けきる前に、次の幕が閉じ始めるます。ふたつの幕が作る隙間が狭いほど、シャッタースピードは速くなります。
切り替わりの境目は、多くの機種が1/125秒や1/250秒あたりです。
シャッタースピードはふたつの条件を満たす必要がある
シャッタースピードは「手ブレしない」「被写体ぶれしない」のふたつの条件を満たすように数値を決めます。
手ブレしない
シャッター幕が開いている間にカメラボディー・レンズを揺らすことで発生するのが手ブレです。
レンズが広角→標準→望遠となるほど、画面は狭い範囲をとらえているので、手元の小さな揺れがより大きく手ブレとして反映します。
そのため、手ブレしないめどは「1/レンズの焦点距離」秒とされます。ただし、この「レンズの焦点距離」は「フルサイズ換算(フルサイズのイメージセンサーを使っている機種で相当する数値)」で計算しなければいけません。
キヤノン・ニコン・ソニーの場合、初心者向けデジカメでは、イメージセンサーはAPS-C(フルサイズの4/9の面積)が採用されています。この記事を読んでいる人の大半は初心者でしょうから、使っているデジカメもAPS-C機でしょう。この場合は、焦点距離は1.5倍します。
もし、カメラがAPS-C機で、レンズは16〜55mmの標準ズームだったとします。望遠側いっぱいいっぱいの55mmを使うのならば、手ブレしないめどは「1/82.5秒」です。端数を取って、余裕も見ると「手ブレしたくなかったら 1/125秒以上で撮れ」と考えてください。
ただし、今のデジカメの多くは手ブレ補正機能が入っています。「4段分の効果」の場合、「なければ1/125秒がめどだけども、この効果のおかげで1/15秒でも大丈夫」という意味です。ただし、あくまでメーカー側のセールストークにすぎません。話半分ぐらいに考えておいたほうがよいでしょう。
被写体ブレしない
被写体ブレは、シャッター幕が開いている間に被写体が動くことで発生します。
当然、料理写真のようにまったく動かないものを撮るのならば、どんなに遅いシャッタースピードでも大丈夫(ただし、手ブレしないように三脚は必要)です。
野球・サッカー・ラグビーなどで動いている選手を撮るのならば、最低でも1/250秒、できれば1 /500秒はほしいところです。
動き回っている子供ならば、1/250秒を使っておけばほぼ大丈夫でしょう。
私がインタビュー写真でよく使うのは、1/125秒です。理由は、「『顔の前で動かした手はいくらかブレているけども、頭部はしっかりと止まっている』といった生き生きとした写真になりやすい」です。
「絞り値」はレンズの中で光を通す窓の大きさ
「絞り」はレンズの途中にあって、レンズを通ってくる光の量を調整する装置です。7枚、9枚といった数の「絞り羽根」でできています。これらの羽根がレンズの筒の周辺から中央に向かって出てきて、絞り込むようにして光が通る窓を狭めます。名前もこの「絞り込む」から来ています。
絞り値(f値)は窓を小さくするほど大きい数字になる
絞り値はレンズの絞り(レンズを通して光の入ってくる窓)の開け具合を表す数値です。「f値」ともいいます。
シャッタースピード同様にフィルムカメラ時代の名残で……
f1.4、f2、f2.8、f4、f5.6、f8、f11、f16、f22、f32
……と表されるのが一般的です。この刻みは「√2」ごと(1.4倍ごと)になっています。この刻みも「段」と表現されます。
「小さい数値ほど、レンズの窓を大きく開けている」とお考えください。あるいは、「数値が大きいほど、(レンズの窓を狭く)絞り込んでいる」と考えたほうが、しっくりくるかもしれません。また、√2ごとになっているのは、開けている窓の直径に対応しています。
つまり、左から右に1段行くごとに開けている窓の直径は√2ずつ小さくなり、面積では1/2ずつ小さくなります。
絞り値の決め方はふたつある
絞り値は、シャッタースピードや、後から説明する「感度」との兼ね合いで決まります。
また、絞り値は背景のボカし方(被写界深度の深さ)と密接につながっています。ですから、背景をボカす・ボカさないを優先する場合には、先に絞り値を決めてから、シャッタースピードや感度を決めなければいけません。
シャッタースピードとの掛け合わせで光の総量が決まる
「絞りを開けている面積」は、「同じ時間単位のうちに、一度に取り込む光の量」と同じと考えてください。当然のことながら、イメージセンサーに当たる光の量は、「シャッター幕を開けている時間(シャッタースピード)」と「窓の開け具合(絞り値)」の兼ね合いで決まります。
つまり、シャッタースピードを早くすれば、その分、絞り値を小さくしなければいけません。遅くすればその逆です。
数字を当てはめて考えます。「シャッタースピード1/1000秒、絞りf8」で適正露出の被写体があるとします。シャッタースピードを「1段」遅くして「1/500秒」にしたのならば、「1段」絞って「f11 」にすれば、適正露出が維持できます。逆にシャッタースピードを1段速くして「1/2000秒」にしたのならば、絞り値は「1段」開けて「f5.6」とします。
被写界深度から決める方法
また、f値は被写界深度の調整にも使います。よくいう「背景(&前景)をボカす・ボカさない」がこれです。f値が小さいほど被写界深度が浅くなります。つまり、「よくボケる」とお考えください。また、ちょっとでもピントを外すとボケてしまうので、ピント合わせは厳しくなります。f値が大きいと、全部これらの逆です。
被写界深度が浅いほうがいいか、深いほうがいいかは、被写体と撮影意図次第です。
この場合も、「シャッタースピードとの掛け合わせで光の総量が決まる」のには変わりありません。被写界深度(ボカし方)が最優先なので、その度合いに応じた絞り値が最初に決まり、その後にシャッタースピードと感度を決める手順になります。
「感度」はイメージセンサーが多量・少量の光に合わせる度合い
レンズに入った光は、絞りで一度に通る量が調整され、シャッターでは当たる時間を調整され、イメージセンサーに当たります。イメージセンサーはその光をデータとして記録します。
状況によっては、それらの調整だけでは適切な光の量に収まるとは限りません。そこで必要になるのが感度の調整です。「光の量が少なすぎれば、反応の度合いを上げればいい。多すぎるならば、反応の度合いを下げばいい。イメージセンサーはそういった変更をする機能を持っている」と言い換えてもいいでしょう。
感度はその「イメージセンサーの反応しやすさ」の指標です。高い数字ほど反応が高くなり、少ない光の量で写すことができます。単位はISO(アイ・エス・オー、あるいは、イソ)です。
フィルムでよく使われていたのは、ISO100、ISO400、ISO1600といった製品でした。24枚撮り・36枚撮りの一本のフィルムの途中で感度を変えることはできず、フィルムを丸々入れ替える必要がありました。デジカメではカメラボディーで設定します。また、一枚ごとに変えられます。
数値はそのまま比例します。つまり、「ISO400では、ISO100のときに比べ1/4の光の量で写すことができる」とご理解ください。
たとえば、「ISO400、シャッタースピード1/250秒、絞りf8」で適正露出(明るすぎない・暗すぎない)の被写体があるとします。これを、「シャッタースピード1/1000秒、絞りf8」で撮るのならば、「ISO1600」にすれば適正露出が維持できます。同様に「シャッタースピード1/250秒、絞りf4」ならば、「ISO100」に変更すればOKです。
フィルムもイメージセンサーも高感度(数値を上げる)ほど画質は悪くなります。しかし、イメージセンサーはどんどん改良されていて、フィルム時代には考えられないぐらい高感度に強くなりました。「近年のデジカメならば、3200か6400ぐらいまでは、パソコンモニターで見る分には問題はない」と考えてよいでしょう。
私がおすすめするベースのシャッタースピード・絞り値・感度の設定
今まで、シャッタースピードと絞り値をカメラ任せにしてきた人にすれば、シャッタースピードなどを自分で決めるのは不安でしょう。
「シャッタースピードが1/60秒って、この時間だけ光がイメージセンサーに当たるといっても、それがどういった効果を及ぼすのかわからない」「この撮り方で露出オーバー・アンダーにならないか?」「絞り値っていうけど、それはカメラボディーの中で、どういったことが起きているのか?」などわからないことばかりです。
再び自動車の運転に例えると、「運転免許の教習で、初めて路上に出る」ぐらいの緊張感があるかもしれません。しかし、上達のためには踏み出さないければならない一歩です。
1/125秒、f8、感度200〜3200ならば8割方の状況で撮れる
「この設定ならば、屋外でもよほどのピーカン照りでなければ大丈夫」「室内でも、本を読むのに十分なぐらいの明るさならば撮れる」の設定と、その設定の数値の意味を挙げておきます。
以下の数値は、APS-Cのイメージセンサーを採用した機種の場合です。そのまま「キヤノン・ニコン・ソニーが下位ラインアップのデジカメ」と考えていいでしょう。「初心者向け」と勧められてこれらのメーカーの製品を買ったのならば、まず間違いなくAPS-C機です。
【シャッタースピード=1/125秒】
使っているのが標準ズームレンズならば、手ブレの心配はほとんどありません。被写体ブレもよほどバタバタ動いているものでない限り、大丈夫です。
【絞り値=f8】
背景はあまりボケません。その分、ピントはそれほど厳密でなくても大丈夫です。
といっても、厳密であろうとなかろうと、ピント合わせは初心者が思っているよりも、本当はもっと上のレベルが必要なのですが。
【感度=ISO200〜3200の自動設定】
ここが一番のポイントです。シャッタースピードと絞り値を固めてしまったら、明るい・暗いに対応して調整するのは感度しかありません。
カメラボディーで、「ISO200〜3200の自動設定」にします。今どきのカメラならばできるはずなので、説明書に従ってやれば大丈夫です。
スイッチを切る前にベースの設定に戻す
ここまでの話は、あくまでベースになる設定です。「ベース」とは、「デジカメのスイッチを入れたらこの設定になっている」「実際に撮るときに設定を変えたのならば、デジカメのスイッチを切る前に、この設定に戻しておく」の意味とご理解ください。
ベースの設定で対応しきれない場合もある
ベースの設定は、「だいたい8割方の状況で失敗なく撮れそうだ。ただし、写真表現としてはこったものにはならなくてもいい」を前提にしています。
つまり、これでは対応しきれない場合や、自分なりに写真表現を工夫したい場合は、ここから設定を変える必要があります。
露出オーバー・アンダーになる場合は3つのうちのどれかをずらす
実際に撮る際に明るすぎる(露出オーバー)・暗すぎる(露出アンダー)となったらば、これら3つの設定のどれかをずらします。
明るすぎる場合はシャッタースピードを1/1000秒まで上げます。絞り値はf8 、感度はISO200〜3200の自動設定のままで大丈夫です。カメラは光があって初めて使える道具なので、光が多すぎるのには簡単に対応できるのです。
逆に暗すぎる場合は、慎重に設定を見直す必要があります。「『暗くても撮る』はカメラに無理を強いる」と覚えておきましょう。
たとえば……
・被写体ブレの可能性があるが、シャッタースピードを遅くし、1/60秒。
・背景がぼかし過ぎになるかもしれないが、絞り値を小さくし、f5.6
・画質が多少落ちるかもしれないが、感度の上限をISO6400にする
……などが考えられます。あるいは、ひとつだけとは限らず、「1/60 秒、f5.6、感度の上限ISO6400」もありえます。
また、このページでは触れませんが、「ストロボや撮影用LEDを使う」も別の有力な対応方法です。
一段上を目指すならシャッタースピードか絞り値のどちらかを優先する
ここまでは、「シャッタースピード・絞り値をカメラのオートに頼り切っていた人が、初めて自分の手でシャッタースピードと絞り値を決める。それでいて、手ブレ・被写体ブレ、露出オーバー・アンダーにならないようにはどうするか」の話でした。
これをクリアしたら、今度は「サッカーなどのスポーツを撮ってみたい」となるかもしれません。そうなると、シャッタースピードは最低でも1/250秒か1/500秒にし、絞り値や感度との折り合いをつけなければいけません。
「背景がしっかりとボケた写真が撮りたい」となる場合もあるでしょう。そうならば、絞りを開放かそれに近い設定で使います。「開放」とはそのレンズが持っている最も小さい絞り値を指します。
夜景を夜景らしく、闇(やみ)が迫っているように撮るのならば、わざと全体を露出アンダーにします。
これらの状況に合わせてデジカメの方で用意しているのが、実は「シーン別」のオートです。「どうせ、撮影者本人はシャタースピードや露出の設定の組み合わせを自分では考えられない。こっちの方で用意しておいてやろう」ということです。
ただ、デジカメの方で用意している設定はそれぞれのシーンの代表的なパターンだけしかありません。
自分がイメージする写真にはなっていないかもしれません。「ブラックボックス」の中で決めているので、オートが対応しきれずに失敗した場合にも大半は原因も不明なままです。失敗を次回に生かすこともできないでしょう。いつまでたっても初心者のままです。
背景を大きくボカすには初心者向けレンズでは対応しきれない
背景を大きくボカしたいときの注意がひとつあります。
初心者向けにカメラボディーとセットで販売されている標準ズームや望遠ズームは、開放でもf値は大きめです。「ボカせる程度も限りがある」「たいしてボケない」とご理解ください。よりボカすには、「大口径ズーム」と呼ばれる直径の大きい(開放のf値が小さい)ズームレンズか、単焦点のレンズを使う必要があります。
これが判断できるのも、f値の意味がわかり、被写界深度とのつながりを知っている場合だけです。カメラ任せの設定にしては、「なぜ、しっかりボケないのか」は不明なままでしょう。
今以上にボカすには、新しくレンズを手に入れる必要があります。ただ、「レンズにもこるようになった」といえる状況です。すでに、初心者は脱しつつあると考えてよいでしょう。
これを機会に説明書を読む習慣を身につけるのも脱・初心者の第一歩
長々と書きました。肝心なところは……
まずは、何でもかんでも「シャッタースピード=1/125秒、絞り値=f8、感度=ISO200〜3200の自動設定」で撮ってみてください。これで、たいていのものはOKのはずです。それで露出オーバーやアンダーになるようならば、自分で考えて、この3つの設定のうちのどれかをずらしましょう。
……です。
先に申し上げたように、これらの数値は「初心者の間では最も一般的も使われているAPS-C機の場合」です。
イメージセンサーの大きなフルサイズ機を使っているのならば「シャッタースピード=1/125秒、絞り値=f11、感度=ISO100〜6400の自動設定」、APS-C機よりやや小さめのイメージセンサーのマイクロフォーサーズ機を使っているのならば、「シャッタースピード=1/125秒、絞り値=f5.6、感度=ISO200〜3200の自動設定」に置き換えてください。
また、私の知る範囲では初心者の多くはろくに説明書を読んでいません。これらの設定をするのを機会に、説明書を読む習慣を身につけましょう。これも合わせて「ブラックボックス」から抜け出すために不可欠な一歩です。
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